
2017年6月にフォーブスというアメリカの雑誌がスポーツ選手の年収ランキングを発表しました。1位はサッカーのクリスティアーノ・ロナウド。そしてテニスの錦織圭が堂々の26位にランクインしています。
日本だけでは得られない金額をかせぐ世界的スポーツのテニス。しかしテニス以外のスポーツもたくさんのお金がもらえます。
今回は「スポーツ選手がなぜ多くの収入をもらえるのか」についてまとめてみます。
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アメリカのスポーツ
ランキングを見ていて感じるのは、アメリカってすごいなということです。100位までのランキングに入っているスポーツってほぼ8つしかないんですが、それは、
NBA(アメリカのプロバスケ)
MLB(アメリカ野球の大リーグ)
NFL(アメリカンフットボール)
PGA(アメリカのゴルフ)
ボクシング
サッカー
テニス
F1
です。その他、数人がランクインしているスポーツはありますがちょっと無視します。
これを見ると、アメリカで行われているプロスポーツが一番お金をかせげるということがわかります。
なぜアメリカではそんなにたくさんお金がもらえるのでしょう。
テレビからの収入
たとえばアメリカのプロ野球チームである、ロサンジェルス・ドジャースはテレビ局から100億円以上をもらっています。ですから一番の選手に1年で40億円も払えるのです。
なぜそんなにテレビ局はお金を持っているのでしょう。それは、コマーシャル収入があるからです。車、食品、電気製品から生命保険まで、今やコマーシャルをしないと売れない時代です。
ですから会社は大金を払ってテレビ局にコマーシャルを流してもらうのです。1日20時間放送すれば、80回はコマーシャルを流せます。日本の場合15秒で約400万円です。
まあ時間帯にもよりますし、視聴率にもよりますが、アメリカだと15秒で1000万円以上するでしょう。
1年で1兆円以上
それが1分では4本程度流れるわけです。1分で4000万円です。それを1日80回流せば32億円です。1年365日で1兆1680億円となります。
そこからテレビ局で働くひとたちの給料を払ったり、テレビカメラを買ったりするので減っていくのですが、何千億円というお金が残ります。
そのお金を使って、みんなが見たがる番組を作るのです。それはドラマであったり、ニュースであったり天気予報であったり、お笑いであったりするわけです。
その中に、プロスポーツの試合もあるのです。野球は攻撃と守備が交代する時にコマーシャルを放送できます。9回までに16回も放送できるのです。試合時間は2時間から3時間ですからドラマなどに比べると非常によいコンテンツ(番組の中身)です。
テレビ局がドジャースに100億円を払って「試合を放送させてください」とお願いをするのはそういう理由があるからです。
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錦織圭
テニスはエンドチェンジ(日本ではコートチェンジ)の時に90秒間以内の休憩時間が取れるルールになっています。テレビ放送ではこの間に6本のコマーシャルを放送できます。
プロテニスプレーヤーは60秒くらいの休憩で十分という人もいますが、90秒かけるように選手は言われています。それはコマーシャルの時間を確保するためです。
アメリカでおこなわれるUSオープンという大会は優勝賞金が約4億円です。それを一人占めできます。優勝するまで2週間で6試合です。6日間試合をして4億もらえたらうれしいですね。
錦織圭は2014年に準優勝でした。その時の賞金は約2億円です。2016年の錦織圭は大会でもらった賞金とスポンサー料で約40億円の収入がありました。
もちろん税金を払ったり、コーチ料を払ったりするので、全部が錦織圭の収入にはなりません。それでも昔からの収入を合わせると、彼の財産は50億円以上あるでしょうね。
お客さんがいない・・・
さて最近のアメリカは、自宅のテレビでスポーツ観戦する人が増え、試合会場へ行く人が減っています。野球でもテニスでもスタンドがガラガラという写真をよく見ます。
そんな感じでお客さんは入っていないのに大丈夫かなと思いますが、テレビ局からの収入があるから大丈夫なのです。むしろ、家でテレビを見てくれた方が視聴率が上がって良いという面もあります。
たぶんこれからは入場料が下がっていくでしょうね。
ケーブルテレビ
また最近はコマーシャルを見たくない人が増えてきました。守備と攻撃が交代して軽く練習をしているシーンや、テニス選手がベンチで水を飲むシーンも見たいというわけです。
つまりスタンドで見ている感覚で観戦したいというわけです。
そういう人は有料のケーブルテレビを契約します。日本でもWOWOW(ワウワウ)というテレビ局が有名ですね。
ワウワウは1ヶ月2300円です。2016年では約300万人が契約しています。ということは6900億円の収入があるわけです。やはりここでも何千億円というお金が番組を作るために使われることになります。
アメリカのケーブルテレビ契約数は日本以上です。多くの人が契約しています。プロスポーツチームは放送させてあげるかわりにケーブルテレビ局からたくさんのお金をもらうことができます。
インターネット
そして最近は、インターネットで試合がみられるようにもなりました。これは有料なのでやはりインターネットサイトに莫大な収入があります。そしてそのお金はプロスポーツのチームに行くのです。
アメリカは人口が3億人以上います。しかもお金をたくさんもっている人が世界で一番たくさんいます。専門的にいうと、「アメリカは世界一のマーケットを持っている」と言います。ですからコマーシャルを放送して商品が売れれば世界で一番もうかる国なのです。
15秒のコマーシャルに1000万円を払っても、それ以上のもうけがある国、それがアメリカです。そしてそれはアメリカのプロスポーツ選手がものすごい収入をもらえる理由なのです。
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