安倍晋三のメッセージとイスラム過激派の関係は?日本人旅行者は安全か?

  • 安倍晋三のメッセージとイスラム過激派の関係は?日本人旅行者は安全か? はコメントを受け付けていません。

この記事は5分で読めます

Pocket

2017年6月3日、ロンドン中心部でワゴン車が歩道に突っ込みました。その後、ワゴン車から3人の男が刃物を持って繁華街へ突入し市民や観光客を殺傷しました。

その結果7人の人が亡くなりました。容疑者は警察官によって射殺されました。その後、イスラム国が犯行声明を出しました。

イギリスではテロ事件が続いています。去年はベルギーで大きなテロがありました。ヨーロッパがこのようにテロの標的になるのはなぜでしょう。そして日本の総理大臣がすぐに連帯のメッセージをだすのはなぜでしょう。

歴史をひもときながら私なりの見解をまとめてみます。


スポンサーリンク

 


事件の概要

6月の始めのロンドンはまだ暑くなく、またもちろん寒さもなく快適な時期です。朝が10度で日中が20度を少し超えるくらいです。そんな街は世界各地からの観光客でにぎわいます。

「ロンドン橋」は観光客なら必ず通るところです。東京で言えば浅草寺といえます。

観光客でごったがえす幸せな土曜日の夜が暗転したのは午後10時です。アルコールを提供する店が一番繁盛する時間帯です。

ロンドン橋を通行していたワゴンが禁止されているUターンをしたのち、対向車線の歩道に突っ込んでジグザグ運転を始めました。ここで多くの人を轢いたりはねたりしました。

その後、ワゴン車から3人の男が出ていき、橋の南側にある1000年の歴史を持つバラ(ボロウ)・マーケット付近で刃物(blades and knives)を使った殺傷をおこなったというものです。

7人が死亡。48人がケガをしており、そのうちの多数( many )が深刻な状況とメイ首相が発表しています。


連続するテロ

6月3日土曜日の事件翌日の日曜日に、イギリスのメイ首相が声明を出しました。その中で、この事件はここ3ヶ月で3回目の事件だといっています。

つまり、3月に同じくロンドンで起きた事件と2週間前にマンチェスターで起きた事件の事を言っているわけです。

3月に起きた事件は、単独犯でしたが今回の事件と非常によく似たものでした。

2週間前の事件は、自爆テロということで異なったものでしたが今回と同じくIS(イスラム国)が犯行声明を出しました。


手紙

安倍晋三首相は以下のメッセージをメイ首相に送りました。

Dear Theresa,

I am greatly shocked by the atrocious terrorist attack occurred at the London Bridge, which is famous throughout the world, and the Borough Market where many citizens spend enjoyable time on weekends.

On behalf of the Japanese government and people, I would like to offer my heartfelt condolences to the victims as well as my sympathies to the wounded.

The peaceful weekend of innocent citizens was assaulted by the terrorists. I cannot help but feel strong indignation at this. In this difficult time, I wish to express our heartfelt solidarity with the British people.

At the G7 Summit Meeting in Taormina, Theresa and I, with other G7 leaders, expressed the strong determination to resolutely stand up against terrorism. In close cooperation with the United Kingdom and the international community, Japan will continuously strive to combat terrorism.

Sincerely yours,
Shinzo

(引用元:首相官邸公式サイト)

かいつまんで訳すと、

「事件現場は世界に名を知られたすばらしいところ」

「犠牲となられた方々に対し心からの哀悼の意を表するとともに、負傷された方々に心を寄せたい」

「何の罪もない市民の平和な週末をテロリストが攻撃した。強い憤りを押さえられない」

「英国国民に対し心からの団結を表明したい」

「日本は引き続きG7の仲間をはじめとする世界のコミュニティーと共にテロと闘う決意だ」

といった感じです。


日英の関係

ちょっと驚くのは、これが私信であることなんですね。

ディア テレサ で始まる手紙です。テレサはメイ首相のファーストネームつまり名前です。

親愛なるテレサへ

と始めて、シンサリーユアーズ シンゾー で終わっています。「敬具」みたいな形式ですが、最後は自分のファーストネームです。

親愛なるテレサへ で始まり、 晋三より で終わる手紙が妙に気になります。なぜ正式に「プライムミニスター シンゾー・アベ」でメッセージを打たないのかが謎です。


日英の絆

公的な地位からテロを非難すると、ISを敵に回すと考えているのでしょうか。つねに繰り返される「テロを断固許さない」「強い憤りを禁じ得ない」「テロと闘う」というセリフに意味はなく、逆にテロを盛り上げているような気がするのは私だけでしょうか。

なぜテロが起きるのかをもう少し深く考えたコメントは出ないものかと感じます。

とにかく日英の政治的絆が強いものであることはメッセージから十分に伝わりました。


スポンサーリンク


ユダヤ人の国、イスラエル

トランプ大統領の当選以来、国際関係に変化が出てきていますが、基本的な国際関係は日本が降伏した1945年8月と変わっていません。

つまり、英米仏連合ロシア・中国連合が覇権を争っているという関係です。

日本はサンフランシスコ平和条約によって英米仏連合の一員となりました。いわゆる冷戦下の西側陣営です。戦争では敵だった英米の軍門に下った形です。

その英米が大戦後に行った最大のプロジェクトは「イスラエルの建国」でした。


奪われたアラブの地

イスラエルの建国が原因となって中東戦争が起こりました。現在のイスラム過激思想の源流も、強引にパレスチナの一部を奪われた恨みに起因している部分はあるでしょう。

中学生が使う文科省検定地図帳には「パレスチナ」は国として記載されていません。国名は赤字の黒囲みなのに、黒くて細い文字で地図上に載っています。まるで「地方」のような扱いです。

しかし、パレスチナに住んでいる人に出会って、「 Where are you from? 」と尋ねれば 「 I’m from Palestine 」と答えます。最初にそういう会話をした時に、国名が聞き取れなくて相手の女性に申し訳ないことをしました。

その時は「もう! ちゃんとパレスチナ(発音はパレスタイン または パレスティン)っていう国があることを学校で教えてくれよ!「と思いました。

しかし日本の教科書や地図帳には載せられないのです。そんなことをしたら、英米から叱られます

日本は、イスラエル側の国なのです。パレスチナなどアラブの国からしたら敵なのです。

「共にイスラエルを支援する」という絆があるからシンゾーの手紙は「親愛なるテレサへ」で始まるともいえます。


日本のメッセージ

そしてテロを非難する日本の総理大臣は、「イスラエルの味方です」と宣言していることになります。もちろんアラブ諸国やイスラム教の人々を敵に回そうとして言っているわけではありません。

しかし、平和な宗教であるイスラム教が誤解されて、世界中で差別の対象になりつつある現在、このようなメッセージが良い結果をもたらすのか疑問です。

アラブ諸国は冷戦の頃、東側とつながっていました。冷戦の枠組みがゆるんでから約30年経った今もシリアの権力者がロシアと蜜月なのはその流れです。


21世紀のアラブ

ロシアの影響力が緩んだアラブ諸国をアメリカの支配下に移そうとした「アラブの春」作戦が、シリアやイラクの統治能力を奪い結局ISを産んだともいえます。

ISはもともとCIAが産んだ組織で、ロシアの影響力を排除するアメリカの作戦だったという説もありますが、そうかも知れないと感じる展開です。そうだとすれば産んだ子はグレちゃったわけですが。

まあ何が本当かわかりませんが、冷戦後にアラブ諸国のイスラム教徒たちがヨーロッパやアメリカ・オーストラリアなど世界各地へ大量に転居したのは事実です。

そしてその先で、子どもたちは差別され地域から憎まれた結果、過激思想に染まってしまい、ネットや携帯電話を通じてテロ行為が盛り上がってしまっているとも言われています。

アメリカではイスラム教徒が差別されないというインタビューを読んだことがあります。ボストンマラソンでのテロはありましたが、ヨーロッパに比べてアメリカでは最近のテロが少ない理由はそのあたりにあるのかもしれません。


まとめ

ベルギーにあるメレヘン市の市長は「抑え込みや敵視では若者の過激化を止められない」として、イスラム教徒の子どもたちと共に生きるコミュニティ作りをすすめています。

「憤る」「テロと闘う」「(イスラエル支援同盟として)団結する」などと発表して人類の感情を荒らすよりも、この市長ようなアナウンスができないものかと感じます。

日本は仏教国でもありますし、エルサレムを聖地とする宗教の争いとは無縁です。エルサレムの争いにクビを突っ込むよりも、仏教の教えにあるように「欲にこだわらない心、ネガティブな感情を引きずらない心」で世界へメッセージを発信して欲しいものです。

そうすることが、世界を旅する日本人旅行者の安全にもつながるのではないでしょうか。


あなたはこの記事にどんな感想をお持ちになりましたか?

ぜひ一言コメントを残していってください!!

共感していただけたら下のツイッターアイコンや

フェイスブックの「いいね」を押して拡散していただけると嬉しいです。


スポンサーリンク

 

  • 2017 06.06
  • 安倍晋三のメッセージとイスラム過激派の関係は?日本人旅行者は安全か? はコメントを受け付けていません。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

コメントは利用できません。

カテゴリー