ドラマのクライシス主題歌は外国人で誰?脚本の金城一紀も在日コリアン?

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2017年4月にスタートした「CRISIS公安機動捜査隊特捜班」が好調です。

放送開始前から小栗旬と西島秀俊というキャスティングで期待されていましたが、見ごたえのあるアクションシーンとストーリーの面白さで高視聴率を維持しています。

今回は、この作品について、「外国文化と日本文化のミックス」という点でまとめます。


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カリ・シラット

このドラマで重要なファクターとなっているのが、格闘技の「カリ・シラット」です。

特捜班のメンバーは全員、カリ・シラットを使って容疑者を取り押さえます。

柔道のように相手をつかんだり投げたりしません。

空手のように突きや蹴りで相手を倒すのでもありません。

現実的には警察官が容疑者を殴ったり蹴ったり投げたりするのは問題がありますから、ドラマにリアリティを与える意味でも

ボクシングや空手、柔道のテクニックを見せるのは問題があるでしょう。

その点、カリ・シラットは相手に攻撃をさせることで生まれる隙を利用してバランスを失わせ、関節をひねることで動きを止めますから警察官のアクションには非常に適しています

視聴者もアクションに対しての違和感が生まれません。

実際のカリ・シラットでは、動きを止めた後に一撃を加えて相手を倒します。

ドラマでも、正当防衛的な場面では打撃を加えています。

カリはフィリピンの武術、シラットはインドネシア付近の武術で別物です。

それぞれの専門家にとって、カリ・シラットと合わせて呼ぶのは違和感があるかも知れません。


主題歌

ハラハラする展開と絶妙にマッチしているのが、主題歌の I need your love です。

聞いてすぐに日本人シンガーではないとわかる英語の発音の良さと高いキーが特徴です。

歌っているのは beverly (ビバリー)

1994年フィリピン生まれ。21歳までフィリピンで活動後、

2015年エイベックスと契約し、拠点を日本に移したシンガーです。

なぜ名前なのに、大文字で始まらないのか不思議ですが、ひょっとしたらアメリカの地名、そしてドラマのタイトルにもなっている

ビバリーヒルズと名称使用権で争わないためかも知れません。

速いテンポと、大丈夫かというくらいの高い声が、従来のJ-POPにない緊張感を生み出しておりドラマを盛り上げています。


フィリピンとの関係

採用されている武術と主題歌と担当するシンガー両方がフィリピン系というのは偶然でしょうか。

やはり脚本家やプロデューサーの意図があるでしょう。

フィリピンに焦点を当てたいという狙いは無かったでしょうが、日本的なテイストだけでは「新鮮さ」は生まれないと判断したものと思われます。

テレビドラマも最近はネタが出尽くした感があり、視聴率も二桁いけば成功と言う時代です。

いかにフレッシュなイメージを作品に持たせるかが、非常に重要です。

そういう意味では、高い水準を持っているのに日本では注目されていないフィリピン系の音楽やアクションを使うのは理にかなっているといえます。

特にこのクライシスは、岡田准一が主演した10年前のドラマ「SP」に似ているという批判があるだけに、いかにSPとの違いを生み出せるかという点に苦慮していると言えます。

脚本を書いた金城一紀は、ミスチルを使うことが多かっただけに今回は意外な選曲でしたが、新鮮さを出すという点を考えた結果なのでしょう。


ブルース・リー

クライシスの脚本を書いた金城一紀は、ブルース・リーの大ファンです。

彼の小説「GO」には、ブルース・リーを信奉している描写が何度も出てきます。

ブルース・リーのアクションには、彼自身が生み出したジークンドー(截拳道)が使われています。

ジーとは「截」の中国語読みですが、この文字は「裁断」の「裁」に本来使われていた文字です。

つまり「ずばっと切る」という意味があり、相手にダメージを与えて倒すことをテーマにしている武術といえます。

金城一紀の理想はジークンドーにあるのでしょうが、相手をボコボコにしたら視聴者から「警察があんなに殴って良いのか」とクレームの嵐でしょう。ですから警察官のアクションとしては使えません。

そこで、ブルース・リーがジークンドーを作るときに取り入れたカリやシラットをドラマに使って理想に近づけようとしたのでしょう。


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金城一紀

このドラマの脚本を書いたのが金城一紀は1968年埼玉県出身。

在日コリアンとして生まれ、中学まで朝鮮学校に通います。

高校は朝鮮学校を選ばず一般の高等学校へ進学します。その際に国籍も日本に変更しています。

その後、慶応大学法学部卒業

2000年に「GO」で直木賞を受賞して人気作家となります。

参考→柴咲コウの主演映画といえばGO!金城一紀の原作あらすじは?

国籍を変更しても、元在日と言われて差別されることのある日本社会では、就職や結婚で不利な扱いを受けることがあります。

そんな現実を知っていたのでしょう、彼は慶応へ進学しながらもプロボクサーを目指します。

しかし、友人の死をきっかけに作家を目指すようになります。

朝鮮学校に対して否定的な描写のある「GO」ですが、彼自身のアイデンティティにコリアン的要素がミックスされているのは間違いありません。

日本の学校ではあまり見かけませんが、ボクシング部がある朝鮮学校も多いです。

日本での就職が厳しい在日コリアン男子にとって、プロボクサーは高収入の得られる1つの選択肢です。

日本社会から敵視されることもある朝鮮学校で10代前半までを過ごした金城一紀にとって、ボクシングや格闘技は自分を支えるものでもあったでしょう。

彼の代表作品の1つ「フライダディ フライ」では、主人公がボクシングを習得するプロセスがストーリーのキモになっています。

映画化にあたっては、ボクシングを教える在日コリアンを岡田准一が演じており、とてもハマっていました。

今回のドラマ「クライシス」のアクション指導も脚本家である金城一紀自身が関わっています

脚本家がアクション指導をするなんて他のドラマではまずありえません。クライシスのおもしろさは、そのあたりにも秘密がありそうです。


まとめ

「日本」文化と呼ばれますが、実際は中国文化や朝鮮文化の大きな影響を受けています。

伝統文化という言葉もありますが、古臭くなった文化から人の心が離れて行くのも残酷な事実です。

魅力的な文化は「新鮮さ」を持っています

なぜ金城一紀の小説や脚本が魅力的なのかといえば、やはり日本的なテイストにプラスしてコリアンの持つ熱さ、

そして彼の好きな欧米の音楽や文学がもつリズムが加わっているからでしょう。

排他的ナショナリズムの横行している2017年の日本ですが、どんな文化も他民族の文化とミックスされることで洗練されてきたことを忘れないようにしたいものです。


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  • 2017 05.03
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