大崎事件ってどこでいつ起きたの?なぜ無実のおばあちゃんが懲役10年?

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2017年6月28日に大崎事件の犯人とされた女性が求めていた裁判のやり直しが認められました。彼女は殺人・死体遺棄の罪で有罪判決を受けて刑務所に10年入っていたのです。

この事件はいったいどんなものなのでしょうか。そしてなぜ裁判がやり直しになったのでしょう。

今回はこの大崎事件、そしてその他の冤罪事件についてまとめます。


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大崎事件とは

1979年に鹿児島県で起きました。42歳の男性Aさんが遺体で発見されたのです。

警察は首を絞めて殺したあとがあるとして捜査を開始します。そしてAさんの長兄とその妻(原口アヤ子さん)を逮捕するのです。その殺人を手伝ったとして次兄とその息子も逮捕されました。

犯行を計画したのは兄の妻であるアヤ子さんとされました。動機は酒ぐせのわるい男性に保険金をかけて殺そうとしたというものです。

それに対してアヤ子さんは当初から犯行を否認していました。しかし翌年の地方裁判で有罪となり懲役10年の判決が下されました。すぐにアヤ子さんは控訴しました。

しかし高等裁判所は控訴を認めませんでした。アヤ子さんはまたすぐに上告しましたが、最高裁判所も上告を認めませんでした。

そしてアヤ子さんは1981年から1990年まで刑務所に入ったのです。これが大崎事件です。

大崎事件以外の冤罪事件まとめ!こんなにもある無実での逮捕そして死刑執行?


冤罪が疑われた理由

この事件は当時から冤罪が疑われていました。まず、証拠が無いのです。証拠が無いのになぜ有罪にできたかというと、共犯者が自白したからです。

つまり、アヤ子さん以外の3人が自白したというのです。「計画はアヤ子さんが立てた。私たちは実行した。」というものです。

「保険金」については、かけられていないことが発覚して裁判中に動機としては崩壊しました。

さらに、アヤ子さん以外の3人には知的障害があり取り調べの難しい単語が理解できず、都合のよいように誘導されたのではないかという疑いがもたれたのです。

取り調べの録音や可視化が始まった2016年以降でしたら、誘導尋問があったかどうかわかりところですが当時は密室での取り調べです。

例えば「アヤ子さんのせいにしとけば軽い罪で済むぞ、アヤ子さんは認めているぞ。」などと何日も問い詰めれば「わかりました。認めます。」というでしょう。

いや無実なら認めないだろうとおっしゃる方に是非伝えたいことがあります。

私も違法チラシを郵便受けに投函した疑いで選挙法違反に問われたことがあります。10日間ほど自宅から警察へ通って長く取り調べられました。結局は起訴されなかったのですが、何日も取り調べられると「もういいや。認めてしまおう。」という気持ちになるのです。それで人生が終わってもいいやという投げやりな気持ちになるのです。

ましてや知的障害のある人ならば、いいくるめるのは簡単でしょう。その後、アヤ子さん以外の3人は刑務所に入り、短い人で1年、長い人は8年服役します。しかし刑期を終えて出所したあとに3人のうち2人が自殺しています。

なぜ事件から10年、20年も経ってから自殺するのか。理由は本人にしかわかりませんが、もしも殺人の罪を深く感じて自殺するなら事件直後に行うのではないでしょうか。


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事件の直前にあった出来事

そして、もう1つ冤罪を疑われる理由がAさんの行動です。確かにAさんはお酒が過ぎる人だったようです。遺体が発見される3日前の夜に泥酔して自宅近くの用水路へ自転車とともに転落して寝ているところを同じ村の人に見つかっています。

そして発見した人はAさんを起こして自分の軽トラックに乗せ、自宅に送り届けたのです。

一旦帰宅したAさんですが、その次の朝には姿が消えていて行方不明となり捜索願が出されました。

そしてその二日後に、自宅の牛小屋にある堆肥(大きな穴の中に牛のフンをためて土と混ぜたもの)の中から腐乱死体となって見つかったのです。

Aさんの自宅はお兄さんの土地というか、先祖代々の土地で、そこにお兄さんやアヤ子さんも住んでいました。そして敷地内には牛小屋もあったのです。

ここで考えられるのは泥酔したAさんが堆肥の穴に落ちたのではないかという可能性です。


ここまでのまとめ

冤罪ではないかという説を裏付けるものとして、以上のような状況があります。まとめてみると、

・タオルなどの物的証拠がない。

・当初の動機とされた保険金殺人ではなかった。

・自白した3人には知的障害があった。

・主犯とされた女性は一貫して否認している。

・泥酔していたAさんが堆肥の中に転落した可能性がある。

というものです。しかし、遺体の鑑定をした法医学者が「絞殺のあとがある」としたので、事故死でなく他殺として警察の捜査が始まったわけです。


なぜ再審?

そして、新しい鑑定では「首を絞めたあとは無い」とのことで、裁判のやり直しが決定したのです。何なんでしょう。「絞殺」とした鹿児島大学医学部の先生に尋ねてみたいところです。

この事件の顛末から思い出す事件があります。兵庫県西宮市で1974年に起きた甲山(かぶとやま)事件です。この事件では、保育士のYさんが、殺人罪で起訴されますが結局無罪となります。

参考→大崎事件だけじゃない!なぜ無実の若い女性が甲山事件で逮捕されたの?

しかし検察(警察のバック)はそれを不服として控訴しました。そんな控訴に税金を使うのはやめてほしいものですが、そういう組織なんですね。

25年間も裁判をして、結局無罪だったのです。このときも証拠はなく、知的障害のある子どもの自白をもとにYさんが逮捕されました。そして結論は「事故死」だったのです。


そして狭山事件

2014年には45年間も死刑囚として服役していた袴田さんの再審が認められて釈放されました。拷問による自白の強要と証拠のでっち上げ疑惑がある事件です。

2016年には狭山事件での有力証拠とされた万年筆がでっち上げである可能性が高くなりました。しかし裁判所は再審請求に応じません。

参考→狭山事件の超わかりやすい解説!2016年の新証拠で無罪確定?

冤罪は誰の身に降りかかるかわからないものです。冤罪被害者を支援することで、日本から冤罪を無くしていきたいものです。

参考→大崎事件みたいに無実で逮捕されて冤罪になったらどうする?無罪になる方法は?


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      • 1chu3
      • 2017年 7月11日

      お読みいただきありがとうございます。
      貴ブログへのご使用光栄です。

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