子どもがいない人の土地や財産などの遺産は遺言信託でペットに相続させられる?

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紀州のドン・ファンこと、実業家の野崎幸助さん(77)が5月24日夜、和歌山県田辺市の自宅で急性覚せい剤中毒で亡くなりました。

 

6月11日は野崎さんが「自分の遺産をイブ(の飼い主)に相続させたい」と溺愛していた愛犬、イブの「お別れ会」が和歌山県内の高級ホテルで予定されていました。

 

 

そのイブは、野崎さんが亡くなる18日前の5月6日に突然、もがき苦しんむという怪死を遂げていたのです。

 

ここで多くの方が持つ疑問としては、「遺産を自分のペットに相続させることは可能か?」という点でしょう

 

今回は、そのことについて調べてみました。


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アメリカではペットが相続権を持っている!

 

過去に,アメリカで,大富豪の飼い犬が亡くなったというニュースがありました。

 

しかし,いくら大富豪のペットであっても,飼い犬が亡くなったくらいで,外国である日本でまでニュースが流されるわけがありません。

 

このトラブルで登場した犬は,ただの犬ではありません。飼い主である大富豪から約200万ドルの遺産を相続した犬だったのです。

 

アメリカでは,州によって異なりますが,多くの州で,ペットに一定の財産を相続させるための制度が法律によって定められています。

 

そのため,遺言によって(具体的には遺言信託の形をとるようですが)ペットに遺産を相続させることも認められているとのことです。

 

しかし,日本では,ペットといえども,法律上は,人以外の「もの」ということで「物」扱いとされています。

 

したがって,日本の民法では,相続や遺贈を受けることができるのは「相続人」,つまり「人」に限られていますから,ペットに遺産を相続させることはできません。

 

したがって,仮に,ペットに財産の全部または一部を相続させるというような遺言を作成していたとしても,その遺言は法律上の効果を生じません。

 

つまり今回、和歌山の大富豪がペットに遺産を相続させようとしていたというニュースは、「ペット信託」の話だったのです。

そのペット信託については、あとで説明します。

 


野崎氏のペットの死因は?

 

野崎氏のペットは、彼が覚せい剤の多量摂取で死亡する前に亡くなりました。

 

そのペット「イブ」の死因が野崎氏の死と関係している可能性があるということで、和歌山県警察は野崎氏の邸宅内にある庭を掘り返し、イブの「司法解剖」をしました。

 

つまり何者かが、まず「遺産を相続するペット」を殺害し、次に遺産を持つ人を殺害したのではないかという仮説を実証しているわけです。

 

そうなると、当然疑いの目を向けられるのは、「法定相続人」である「妻」ということになります。


「イブ」のお別れ会は?

 

ペットの「イブ」が無くなった時に、盛大なお別れ会をすると言っていた野崎氏。

 

 

しかし彼が無くなったので、お別れ会はできないのでは?と普通は思います。

 

野崎氏の邸宅がある和歌山県田辺市内の葬儀業者に尋ねると、

 

「普通、こうした事態になったので、野崎さんの奥さんら遺族からイブちゃんのお別れ会は中止と連絡が入るはずですが、何もありません」との事。

 

 お別れ会が予定されたホテルも、「いろいろと報道されていますが、もともと予約は入っていなかった」と困惑している模様です。

 

 野崎氏の親族も「49日法要をいつどこでやるのか、その打ち合わせなど、全く奥さんから連絡がありません。まだ、幸助のお墓も決まっておらず、どう弔うのか、こちらも困惑しています」

 

野崎氏とイブが成仏できるのは、だいぶん先になりそうです。


妻の弁護士が大活躍

 

そして妻の代理人に就任したという弁護士が11日、報道各社にファクスを送り、加熱する報道に対し、慎重な対応を要請しました。

 

 同弁護士事務所は、野崎さんの妻に対する行きすぎた取材、臆測に基づく記事、名誉、肖像権の侵害が多数、散見されると主張。今後は法的措置も含め、厳重に抗議するというのです。

 

 

 最近、妻と連絡をとった関係者によると、「6月7日、和歌山県警の家宅捜索に立ち会い、これまでも何度も県警に事情を聞かれ、すっかり疲れ果てたと言ってました。

 

『日本にいれば、いろいろ騒がれるから海外に行きたい』」と話しているそうです。

 

世間の興味がこれだけ妻に集中するのは、野崎さんの死があまりにも不自然で、しかも莫大な資産があるからです。

 

そして、ペットの死がからんでいるので、ミステリアスな事件をさらにミステリアスにしているのです。


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相続は無理でもペットに安心を残したい!

  

この願いに関しては、「負担付き遺贈」の方法を利用するという案があります。

 

「負担付き遺贈」とは,要するに、遺産をもらう代わりに何らかの負担を課せられるというものです。

 

これを利用し、遺産をもらう代わりにペットの面倒をみなければならない、という遺言を残しておくということです。

 

しかし、遺産をもらった人が、ちゃんと面倒をみてくれるかどうかは分かりません。

 

あらかじめ、信頼できる人なのかどうかを調査しておく必要がありますし、それを監視する人(おそらくは遺言執行者や他の相続人がそれをすることになるのでしょう。)を選任しておく必要もあるでしょう。

 

 


遺言信託とは?

 

もう1つの方法としては、最近日本でも認められるようになった遺言信託を利用するという方法も考えられます。これは、遺産を信託管理人の管理の下、ペットのために遺産を利用してもらうという制度です。

 

これであれば,遺産を他の人に渡さずに済むので,より被相続人の希望に近い形で遺産が利用されるようになる可能性があります。

 

ただし、まだ新しい制度であり、前例が少ないので、これからの課題ということにはなると思われます。

 

いずれにしろ、法的な問題はともかく,やはり最大の問題は,ペットの面倒をみてくれる信頼できる人(または団体)がいるかどうか、なのかもしれません。

 


ペット信託

 

そんななかで、ペット信託というビジネスを立ち上げた人がいます。

 

 自分が死んだらかわいいペットはどうなるか。こんな悩みを解決してくれる人が福岡にいます。ペットのために飼育費用として遺産を残す「ペット信託」を専門に取り扱う行政書士の服部薫さん(32)です。

 

動物看護師から転身。働きながら勉強を続け、2012年9月にビジネスを開業しました。

 

「殺処分されるペットを救いたい」との一念が背中を押すそうです。

 

 大学1年春の夜。1人暮らしを始めた福岡市のマンションのごみ捨て場にごみ出しに行くと、1匹の子猫が段ボール箱に入れられ捨てられていたそうです。

 

「かわいい。かわいそう」。一度は部屋に持ち帰ったが、ペット飼育禁止のマンションだったので、夜のうちに元に戻した。

 

翌昼のぞくと段ボール箱ごといなくなっていた。

 

それから間もなく「殺処分」という言葉を知ったそうです。

 

保健所などに保護された捨て犬や捨て猫は、新たな飼い主が見つからなければ命を絶たれるのです。

 

「もしかしてあの子猫も…」。自分にできることはないか。必死に考えた結果が「動物のことをもっと知りたい」だったようです。

 

大学を1年で中退。

 

専門学校で動物看護師という民間の資格を取得しました。

 


動物病院で働き始めたが現実に戸惑う

 

病院には飼えなくなった犬猫が預けられることがあるが、新たな飼い主を探せないと保健所に引き取られることもあります。

 

「全てを救うことはできない。今は理解できるが、当時は納得できなかった」。2年で服部さんは病院を辞めます。

 

 その後、ホームセンターの販売員や事務の仕事を転々としながら、休日は捨て犬や捨て猫の飼い主を探すボランティアを続けました。

 

「ペットへの意識と社会を変えるには法律を知らないと」。5年間、働きながら法律を学び、29歳で行政書士の資格を取ります。

 

その直後のセミナーで考案されたばかりのペット信託のことを知るのです。

 

まず、生前にペットに残したい現金を自ら設立した管理会社に信託します。

 

自分の死後、毎月決まった飼育料が会社から新たな飼い主に支払われるというシステムです。

 

「雷が落ちたような衝撃。私が探していたのはこれだって」。講師に直談判して仕組みを教えてもらったそうです。

 

13年5月、福岡県の50代の女性が飼う猫について、死後は娘が引き取る契約を手掛けました。これが国内のペット信託第1号とされています。

 

 

「ペットの殺処分をなくすため、いろんな人が活動している。私にできるのはこれだと思う」。ペット信託に人生を懸けています。


まとめ

 

和歌山の大富豪が亡くなったことで、急に注目を浴びている「ペット」。

 

飼い主がどんどん高齢化している日本では、ペットより先に自分が亡くなるパターンが増えていくでしょう。

 

心の支えだった自分のペットが殺処分・・・なんて考えたくもないでしょう。

 

そのためには、ペット信託などを利用してみてもいいかもしれません。


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  • 2018 06.12
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