神戸祖父母殺人事件の動機は何?ひきこもりの親は卒母できない?

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2017年7月16日の朝に神戸市で孫が祖父母を殺すという事件が起こりました。この容疑者は自分の母親と近所の人も襲っており、近所の人も一人が亡くなっています。

時を同じくして、毎日新聞の「卒母のススメ」が話題になっています。母が自分の子育ての後悔を公開するという楽しいコラムです。

今回はこの事件と新聞のコラムをもとに「子育て」についてまとめてみます。


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金属バット

愛情をかけた孫や子に襲われるとは最悪の人生といえるでしょう。子育ての後悔どころの話ではありません。

1980年に金属バットによって両親が殺害されるという事件が起きた時は、日本中が何日も大騒ぎしていました。しかしその後同様の事件が何度も起こり、2017年の現在、肉親が子や孫に殺されても昔ほど騒がなくなりました。

参考→大崎事件の他にもえん罪があった?なぜ若い先生が生徒殺しで逮捕されたの?


 

農村の家族

今回の事件では、容疑者が祖父母そして実母と同居しており無職だったと報道されています。事件現場の写真をみると神戸の北区によくあるかやぶき屋根の豪邸です。

(写真は事件現場のものではありません)

このような農村に多い家族様式としては、息子夫婦と3世代同居というものがあります。または、娘夫婦と3世代同居という場合もあります。サザエさん的な家族ですね。私もそういう家庭で育ちました。(我が家は父が姓を変えていました。いわゆる婿養子。)

しかし事件のあった家族には、「マスオさん」つまり容疑者の父親がいません。そこに事件との関連を見たくなる人もいるでしょう。容疑者と母親の姓が、祖父母とは異なりますから不自然な印象があります。

同居をしていたが、父親が亡くなった。

同居をしていたが、離婚をして出て行った。(しかし姓は変えなかった)

容疑者一家は独立していたが、何かの理由で母と子だけ実家に戻ってきた

そのような理由が考えられますが、いずれにせよ容疑者が小さいうちに何か家族に変化があったということです。


なぜ無職?

問題は、26歳で実家に住み、無職であるという状況です。

地元の中学を卒業後は、神戸高専に行ったそうなので相当優秀な子だったのでしょう。神戸高専は神戸市立です。すぐ近くに国立の明石高専があるため、1980年代までは「すごく入りやすい高専」でした。しかし1990年代に神戸市西区に移転し、施設を一新。どうみても大学というすばらしい環境に変わってから人気が上がりました。

その頃から卒業生の多くが神戸大学などの国立難関校の3年生に編入するようになり、今やある意味有名大学の予備校的はポジションです。ちなみに高専は高等専門学校といって、5年間でほぼ大学レベルの研究ができる学校です。多くの高専は工業高専で、大学で言えば工学部です。

即戦力人材として企業からのオファーも多く、理系企業への就職は引く手あまたです。また、大学への編入も有利なので非常においしい学校です。


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高専から専門学校?

容疑者はそんな学校を卒業後に専門学校へ入ったとのことですが、これは普通あり得ません。

専門学校というのは、高卒で入るところです。5年制の高専から進む学校ではありません

どうやら高専を中退したようですね。そのあたりからひきこもりの傾向がはじまっていたのでしょう。その時点で、容疑者の人生はノーマルなルートを大きく逸脱しているといえます。

そして現在は無職とのことです。理系の専門学校は就職に強いので、そこも腑に落ちません。専門学校も中退したか、就職したものの辞めてしまったかということです。

高校でひきこもるなんて良くある話です。そこから復活して普通の人生を歩んでいる人がほとんどです。

やはり優等生だった過去とのギャップに苦しんだのでしょうか。


秋葉原

ここまで容疑者の様子を追いかけてみると、2008年に起きた秋葉原の大量殺人事件を思い出します。この事件を起こしたKも、中学時代は優等生でした。進学校へ入ったものの、スランプに陥り2年制の短大へ進学します。

事件を起こした時には派遣社員として、自慢の頭脳を駆使することなく単純な工場労働をしていました。事件直前には疎外感にさいなまれていたといいます。

自分を排除した世の中に復讐しようとしたのではないかという専門家もいます。「世の中に復讐」なので、「誰でも良いから殺そうと思った」というKの思惑と一致します。


名古屋の歯科医師殺人事件

今回の容疑者も「誰でも良いから攻撃しようと思った」と言っています。自分の家で家族を攻撃したあとに近所の家へ入ってさらに攻撃しています。

早朝でしたし都市部でも無いので、人がほとんどいなかったのが幸いでした。これがお祭りの夜とかならば犠牲者はもっと多かったでしょう。

今回の事件で思い出したのが、名古屋で2008年に起きた事件です。歯科医の祖父が、ひきこもっていた大学生の孫に殺されました。「大学に行くように言われてカッとなった」と動機を説明しています。

参考→子どもが登校拒否になったら?不登校の子への良いアドバイスは何?


動機は?

神戸の事件では、祖父は消防署長だったとの事ですから神戸市の階級としてはかなり上の人です。優等生だった、かわいい孫が無職でひきこもっている現実を理解できずにいたのかもしれません。

やさしく声をかけても本人にとっては圧力と感じた可能性もあります。誰でも良かったといいながら母親を殺さず、祖父母を殺したという点から考えると、祖父母から圧力を感じていた可能性があります。

実は全国で多くの似た事例があるのです。祖父母を攻撃するひきこもりの孫、またはひきこもりの孫に暴力をふるう祖父といった構図です。

参考→精神保健福祉士(PSW)の仕事とは?社会復帰にはNPOが重要?


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なぜ祖父母を襲う?

ここには世代間の格差があります。つまり、祖父母が子育てをしていた時代1960年代、1970年代には「不登校」「ひきこもり」などほとんど無かったのです。

ですから自分の孫がそういう状況になった時に、現実を受け止められないのです。内心「どこかおかしいのではないか」と考えてしまうので、会話もままならず、お互いに気まずい関係がどんどんエスカレートしていくのです。

しかも親は仕事に行くので、24時間一緒にいるわけではありません。しかし祖父母世代はリタイアしていることが多いのでずっと同じ屋根の下にいるのです。お互いにツライでしょう。本来はバリバリ働いているはずの孫にとってはかなりツライ状況です。

話しかけてもくれない祖父母に対して憎しみが募ったと言えばあまりにも自己中心的な動機になりますが、外界との接触がない人にとって、そういう思考になる可能性は十分にあります。


毎日新聞のコラム

ここで卒母の話題に戻りましょう。

「あれだけ歯磨きの仕上げ磨きをしてやったのに、いまじゃ歯磨きをしない大人になってしまった。」他にも読書習慣をつけさせようと努力したが今も本を読まないとか、食事についてもしつけてきたことが全然実を結んでいない、などという内容の投書が話題になっているのです。

努力が実を結ばないって教えてくれてありがとう」と結ばれた投書に、共感やら批判やらが集まっているそうです。

同じように、歯磨きの仕上げや、寝る前の絵本、食事のマナーをしつけてきた私としては、この投書を読んで心が癒されました。おそらく、この方は不満を持っているのではなく、「よくやった。自分。」「わが子も理想形じゃないけど、しっかり独立して生きているから全然OK。」と満足しているような気がします。


子育ての目的

これが、現在もひきこもっているのであればこんな投書にならないでしょう。ちょっと歯磨きをしないという点に「ひきこもりモード」を感じる部分はありますが。

とにかく、子育ては「親から独立させること」という本来の目的を見失わないようにするべきです。それはどんな野生の生き物も同じです。鳥は子どもに飛び方を教えます。ライオンは子どもを崖から落とすと言われます。

人間が家で育てた動物をジャングルに放り出しても生きていけないでしょう。野生の子育てをしていませんから。


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世間は愛で満ちている

勉強ができて手のかからなかった良い子が、社会で生きていけるかというと疑問です。ただし、人間の社会はジャングルとは違います。ジャングルは敵がうじゃうじゃいますが、世間は基本的に愛で満ちています。

少なくとも今の日本社会はそうです。毎日銃声が聞こえて道に死体がごろごろころがっている南スーダンとは違います

そんな日本社会では、他人に愛を表現できる人が生きていけるのではないでしょうか。たとえば現在の日本で最高に人気のあるアイドルグループの嵐などは、常に愛を振りまいています。誰かを憎んでいるような表情を見たことがありません。

AKBなどの秋元ファミリーもそうですよね。ファンを愛し、ファンに愛される。見せているのはそういう世界です。人を殺すのと対極の世界です。

参考→嵐の大野智が主演する忍びの国の原作者は誰?映画怪物くんとの関係は?

参考→小原裕貴の勤務先の博報堂ってどんな会社?出身大学はどこにある?


愛情の連鎖

神戸の容疑者や秋葉原のKが親からの愛情をどう受け止めていたかわかりません。養護施設には、実の親からの愛が無い子どもも3万人以上います。愛情は別に実の親からでなくてもかまいません。

しかし、実の親子であるなら、子どもが親と距離を置きたくなるまで溢れる愛情をそそぐべきです。勉強をやらせることも否定しませんが、膝の上に寝かせて歯磨きの仕上げをしてやるとか(歌と一緒に)、寝る前に絵本を読んでやるとか、公園で一緒に滑り台や砂遊びをするとか、じっくり話を聞いてやるとか、所属しているスポーツチームや部活の試合を見にいくとかですね。

そうやってストレートに愛を表現してもらえた子どもは、他人を愛することもできるのではないでしょうか。恋愛もそうですが、上司や同僚、読者、ファンなど仕事上のつながりで愛を伝えるには、してもらったようにしかできないのです。


まとめ

だっこしてー。いま忙しいからあとでね。なんていってたら大きくなってから後悔するっていう、西原さんの漫画も心を打ちます。本当にそうですよね。

せっかく愛に満ちた日本社会に生きているのですから、憎しみでなく愛を子どもに伝えましょう。不言実行、以心伝心の時代ではありません。笑顔と言葉でコミュニケートの時代です。そうして「卒母」「卒父」「卒親」「卒ジジ」「卒ババ」していきましょう。

事件の犠牲者の後冥福を祈りながら・・・・・・。


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  • 2017 07.17
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