東名高速の直撃事故でバスの運転手が助かったのはガーラのおかげ?

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2017年6月10日に前代未聞の交通事故が起こりました。高速道路で対向車線を走っていた車が中央分離帯を飛び越えて正面衝突したのです。

事故の様子を記録したドライブレコーダー動画が公開されたこともあって、日本中の話題を集めました。

この事故で飛んだ車のドライバーは亡くなりましたが、バスの乗員と乗客に死者は出ませんでした。特にぶつかった部分にいたバスのドライバーが死亡しなかったのは奇跡のように感じます。

今回は、この事故についてまとめます。


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バスの車種は?

今回の事故では、まず飛んだ車に乗っていた方のご冥福をお祈りします。出勤途中の医師だったとの事、まだまだ若い62歳での御臨終はご無念でしょう。

さて、ドライブレコーダーの映像を見る限り飛んできた車は運転席に正面衝突しています。これでバスの運転手が助かったのは本当に奇跡的です。

この奇跡を生んだのは「いすゞ ガーラ」というバスです。バス会社は2017年2月に購入したとのことですから、まだ走行4カ月ほど新しい車です。

まずこのバスについて見てみましょう。

(すべての画像引用元:いすゞの公式サイト)

価格は約450万円です。もちろん塗装やオプション装着などでもっと高くなります。

ちなみにトヨタのアルファード2,5 ハイブリッド 4WDは477万円です。

高級ワンボックスよりも安いって意外ですね。バスはテレビでCMを流さないから安いのかもしれません。ゴールデンタイムの15秒CM放映料は1回500万円だそうです。

テレビ局は儲かるし、CMを作る会社も儲かるし、資本主義万歳です。


車体の強度

さてその資本主義というのは、基本的に利益第一ですから安全性はどうしても優先順位を下げられます。

すごく安全な車を作っても、そのために材料費がかさんで値段が高くなれば誰も買いません

そこで安全基準というのを国が作って無理やり守らせるわけです。

最近の乗用車のピラー(車の天井を支えるパーツ)がやたら太くなっているのは、安全基準が厳しくなったためです。

おかげで右前方の死角が大きくなり、危険な状態です。

しかし車が上下さかさまになった(横転ともいいます)時に、天井がぺっちゃんっこになると乗っている人の首が折れたりして危ないので、横転してもつぶれないようにしてあるのです。

2016年1月に軽井沢でバスが横転し、天井がつぶれて大学生など15人が亡くなった事故を受けて日本の国土交通省は安全基準を作りました。つまりそれまでのバスは「ハリボテ」でも良かったのです。

しかし安全基準は2018年の販売分から適用されることになっていて、今のところは国の基準はありません。

国の基準がなくても、いすず ガーラは、国際基準を守っているようです。

 


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ガーラの新型車(今回の車)は、ヨーロッパの安全基準をクリアしているので、ハリボテではなくしっかりとしたフレームが縦横にはりめぐらされ、ひっくりかえってもつぶれないようになっています。

このフレームは当然、飛んできた車に対しても有効だったでしょう。運転手や乗員に死者が出なかった要因の一つは、新型いすず ガーラの持つ「ロールオーバー(横転)安全対策」だったといえます。


止まる力

次にブレーキです。今回は、衝突前にバスの運転手がブレーキを踏んでいます。パニックにならずに冷静な対応をしたのはさすが「プロ」です。

速度が10キロ違うだけでも、衝突のエネルギーは全然違います。エネルギーは速度の二乗に比例するからです。

しかしブレーキ性能というのはピンキリです。貧弱なブレーキだと効きが悪かったり、すぐにロックして滑ったりします。

ガーラのブレーキは、「良く効く工夫」がされています。

ブレーキ自体のクオリティも高いのですが、特筆すべきは日本では普及が遅れている「リターダ」を装備している点です

こんな装置です。

これが、プロペラシャフト(エンジンとホイールの間にある棒)についています。足でブレーキを踏むとホイール内部のブレーキと同時に、このリターダも働きます

リターダというのは、強力な磁石を利用してシャフトの回転を止めようとするものです。磁力を熱に変えるので放熱板が周りについています。

このように、コストがかかっても安全性を考えた車づくりがなされているのです。

そして多少高くても安全な車を買おうとしているバス会社でもあったわけです。その安全に対する会社の姿勢は、ドライブレコーダーをクラウド保存してすぐに公開できる状態にしているというところにも現れています。


運転席を守る

最後に衝突に対する安全対策です。

バスの事故では、運転手が最も命の危険にさらされます。要するに押しつぶされてしまうのです。しかしガーラは、運転手の空間がつぶされないように運転席の周囲を強化しています。

上の衝突実験でわかるように、ある程度つぶれてショックを吸収しつつ、運転手の生存空間が確保されるようになっています。

今回の事故で一番役に立ったのは、この対策でしょう。そしてそれは運転席の近くに座っていたお客さんの命も救ったと言えます。


まとめ

死亡事故が起きてから強化された国の安全基準は2018年からスタートするので、現行モデルはその配慮をしなくても良いはずです。

しかし事故が起きた時に「どこの自動車メーカーだ?」という話題が盛り上がる可能性もあります。その時に「あのメーカーのバスは危険だ」というイメージが広がってしまうと販売台数が落ち込むでしょう。

今回の事故では逆に、「いすゞ」という会社の安全性が認められたと言えます。最近株価を落としている「いすゞ」ですが、これからじわじわと戻してくるのではないでしょうか。


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  • 2017 06.12
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